
こちらは先日お買い上げ頂いた黒Sワイド、ロングバ―ション車両、
メタル流れの旧エンジンはオーバーホールが必要なので、トホホ、先ず降ろします、

上の写真はエンジンマウントの右側のカットで赤丸印はエンジンマウント部ですが、、

写真の黒いプレートは突安対策のプレートが装備されていました〜(笑)

エンジンマウントの赤ペン指示部分の突起は切削しましょ、これしないと面が出ませんよ、 左右で800gをサクと軽量化、千里の道も、、

このプレートの肉厚分が無駄、レスでエンジンの搭載位置は≒5mm下がります、低重心化で運動性が向上します、これも千里シリーズかな。

この車両も左側が軽くクラックが在りました、フロントアッパーアーム部にハイテン材の「ガゼットプレート」を装着、ガゼットは「ステッフボデー」の基本なんゼ、。

フロントアッパーアーム部の障害例 @
指差し部分に注意、軽いクラックが発生してますね。フロントタイヤ交換時には良く見て下さいませ、、厚いシ―ラ―材の下がこんな感じで、、これ位だと朝9時着手で夕方5時の営業時間内で引き渡しが可能です。

フロントアッパーアーム部の障害例 A
これ位が一番多い事例です。浮いたブラケットは軽板金を施し馴染ませて点熔合で成形してからガゼットを装着、これ位だと作業は2日コース、でも心配はありません。完全に治りますので。

フロントアッパーアーム部の障害例 B
スンマセン、脅かす訳ではないのですが、これでもユーザー様は「何か少し変かな、見てチョ」て、、、重篤で即入院、この場合は原型に戻す事が「オオゴト」でした、、約5日の修理コースですね。
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ガゼットプレート

視線が遠いな〜組んだ事が在るメカだけが判る「この感じ」、なんなんだかな〜こんな無我の境地に為るんですね。
作業していると、、今回は特に5〜6回組んではバラシ、測定を繰り返しました〜(涙)

デフはサクサク行く時と全然な時があるんですよね、ス〜と組める場合は手の感触で判りますが、、しかし上の写真の様に「ウミヘビ模様」は要注意、測定するとこのケースはASSY交換、このケースは捨てます。さようなら〜(淡)

ドライブシャフト交換。
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ドライブシャフトの紹介はこちら

レリーズフォークのピボットは要点検、痩せてるバネ材の場合は交換です。

レリーズフォーク、ベアリング、スレーブシリンダーは念の為に交換しました。

クラッチディスクはスプラインとの相性を確認で、組み付け時には何度か差し入れて一番スムーズにスライドする場所を見つけましょう。
これでフェイズ1はおしまい、次回のブログは搭載、火入れ、試乗、点検
をレポートします、オーナー様もう暫くお待ち下さいマセ。
初期の慣らしを施して十分に「駄目出し」を行いビシとさせて納めます、
ご期待下さい。
Posted by吉澤
ちょくちょくスプーン製品について質問をさせてもらったりと大変お世話になっております。
ガセットについてですが、サスのジオメトリー上仕方なかったと思いますが、剥離方向で力をとってしまうとどうしても耐久上、切れてしまいますね。
通常、剛性部材なのでハイテン材を使わない所に接合強度を高めるためのハイテンだと判断されたと思われますが、逆にサイドメンバ側の板厚、強度で接合強度が決まってしまった場合、サイドメンバ側からもげてしまう可能性はないのでしょうか?
あとはサイドメンバ側に平板を当てて、接合強度を高める方法もあるかと思われますが、これはサスのジオメトリーを変化させたくなかったからでしょうか?
マニアックな質問で申し訳ないです。
当該製品は2001年より実装テストを行い、並行してCAE解析の検証を経て製品化させて頂きました。
製品化への背景などご深察を頂けると望外です、
なおこれからも宜しくお願い致します。