
今日は静岡県よりCL7のお客様のご来店です。
最近、走行距離も12万キロを超えたことから、エンジンのパワーが落ちてきた様な感じで、サスペンション関係も、操作に対して反応がワンテンポ遅れるような状態になってしまったとのことで、エンジンを中心にミッションオーバーホール、クラッチ、サスペンションブッシュ等、各部リフレッシュすることになりました。
早速エンジンを下ろし、ばらして見ましたが、カーボンの堆積がやや多いものの、メタルの焼き付きや致命的な傷は無く、距離相応といったところでしょうか。
画像左はCL7に搭載されているバランサーシャフト付きのオイルポンプですが、今回は、お客様のご希望でバランサーシャフトを除去し、バランサーシャフト無しのFD2用オイルポンプに交換です。
このバランサーシャフトとは、エンジン内で発生する振動を打ち消す為のシャフトで、静粛性とスムーズさの向上を目的に、主に排気量2L以上の快適性を重視する車両に搭載されますが、重量もその分増し、スポーツ走行には向いていません。
CL7で、エンジンオーバーホールを検討していて、もう少しレスポンスの良いエンジンにしたい方にはお勧めのメニューです。
今回はバッフルオイルパンも装着し、サーキットでも安心ですね!
左の画像は外したクラッチディスクですが、残り溝も浅くなり、もう少しで滑り出す寸前の状態でした。
また画像中央のレリーズベアリングもディスクが磨り減った粉塵が積もり、グリスも切れ、スムーズに可動しなくなっていました。
急にペダルが重くなってしまった、という場合は他の原因が考えられますが、気が付いたら、クラッチペダルが重くなっていたという症状の場合、大抵はこのレリーズベアリング可動部の不具合です。
新品のレリーズベアリングを取り付ける際には、ミッションケース側のガイド部の状態もよくチェックし、傷や変磨耗が無いことを確認してから組み付けます。
今回はフライホイールもCL7純正より2kgほど軽量なFD2用を装着し、更なるレスポンスアップを狙います!
続いて、サスペンションブッシュです。
こちらもブッシュ部には亀裂が入り、タイロッドエンドのブーツも、もう少しで切れてしまいそうな状態で、若干ですが、ガタつきも発生していました。さすがにこの状態では、路面からの入力に対する反応も曖昧になってしまいますね・・・
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全てのアーム、ハブ、ハブベアリングを新品に交換し、ドライブシャフトもオーバーホールして、更にリジットカラーの装着でサスペンション各パーツの性能を引き出します!
最後にひと回り試乗をして新品のサスペンションを車体に馴染ませてから、アライメントを調整し、リフレッシュ完了です!!
アライメント調整後、試乗をしてみると、作業前に比べてエンジンは回転を上げなくても力強くスムーズに加速していく感じで、バランサーシャフト除去、そしてフライホイール軽量化により、程よくレスポンスもアップしています!
サスペンションに関しては、全体的にシャキっとした感じが蘇り、リジカラ効果も相まって、ステアリングの切り始めや、ブレーキング時に、ダンパーが滑らかにストロークしているのが分かるようになりました!
これでまた楽しいドライブに行けますね!!
今回、掛かった費用は、
K20AエンジンOH(バランサー除去) ¥399,000
バッフルオイルパン(FD2用) ¥48,300
T/M OH ¥16,8000
ドライブシャフトOH ¥75,600
ECU ¥84,000
リジットカラー(フロント) ¥18,900
リジットカラー(リヤ) ¥18,900
レーシングプラグ(4本) ¥10,080
シリンダーASSY,クラッチマスター ¥8,663
シリンダーASSY,クラッチスレーブ ¥5,618
エンジンオイル ¥6,825
T/Mオイル ¥9,702
エンジンショートパーツ ¥73,675
サスペンションアーム、ハブ、一式 ¥274,368
工賃(エンジン脱着) ¥100,800
工賃(サスペンション一式リフレッシュ) ¥126,000
工賃(リジットカラー取り付け) ¥8,400
工賃(クラッチマスター、スレーブ交換) ¥12,600
工賃(ECU書き換え) ¥4,200
合計 ¥1,453,631
Posted by 吉澤